メルカリで税務調査は来る?取引回数や金額で判断されるの?税理士が解説します。

メルカリやフリマサイトで税務調査は来るのか?取引回数や金額などポイントを解説


お小遣い稼ぎや手軽な副業として、メルカリやヤフオクなどのフリマサイトを利用している人も多いのではないでしょうか。
家庭の不用品などでも簡単に買い手がつき、思った以上に稼ぎが出たなんて人も少なくないはずです。
ただ、ある程度の売り上げをあげると気になるのが、「メルカリでの稼ぎにも確定申告は必要なのか」「税務調査が来ることはあり得るのか」といった点。
特に確定申告の時期が近づいてくると、自分のメルカリでの売り上げは申告しなくてもいいのだろうか?と不安になる人も多いようです。

そこでこの記事では、メルカリの売り上げについて税務調査が入ることはあるのか、メルカリの売り上げで確定申告が必要になる条件、について説明していきます。


メルカリ利用で税務調査はあり得るのか?



まず、そもそもメルカリを利用することで税務調査が来ることはあるのでしょうか?

結論から言うと、メルカリなどのフリマサイトでの稼ぎについても、税務調査が入ることはあります。

税務調査が入るということは、


  • 必要な確定申告を行っていなかった
  • 申告の内容に虚偽(疑わしい点)や誤りがあった


などの場合が考えられます。

税務調査が入ることが多い業種というのは、不正が働きやすいなどの理由から現金での取引が多い業種が挙げられますが、
年々利用者の数や事業規模が拡大しているフリマサイト事業にも、国税局の厳しい目が向けられています。

というのも、国税局には「電子商取引専門調査チーム」が設置されています。ここが、フリマサイト事業や仮装通貨事業などの電子商取引の事業者を個人・法人ともに専門的に調査しています。

電子商取引は事業が広域化、国際化しやすく、また実店舗や資金がなくとも誰もが簡単に事業参入できます。加えて、取引のデータは簡単に改ざんや消去される可能性があり、取引記録の確認は困難を極めます。特にフリマサイトでは取引も匿名で行われる場合が多く、納税者の把握にも困難が多いのです。

このように、近年急速な成長を見せ今後もその動きが広がるであろうこの電子商取引分野。現在はすべての国税局にこの電子商取引専門調査チームが設置されています。

参考:インターネットの普及を背景とした電子商取引の急速な進展


取引回数は何回から税務調査が入るのか


取引回数が多いと税務調査の対象になりやすいような気がしますよね。

しかし、税務調査が入る基準となるメルカリの取引回数があるわけではありません。取引回数が多くても必要な申告を正しく行っていれば税務調査は入りませんし、逆に少ない取引回数でも、無申告や疑わしいと思われる申告内容がある場合には調査の対象となり得るということです。

もちろん違反があれば、本来支払うべき税金のほかにペナルティとしての課税を受ける場合もあります。


メルカリの売り上げに確定申告は必要?





メルカリにも税務調査があることがわかりましたが、必要な申告を正しく行っていればもちろん何も問題はありませんよね。取引の内容によっては課税対象となり申告が必要となるため、自分が対象になり得ないかどうかしっかりと確認する必要があります。

ではここで、メルカリで確定申告が必要になる人の条件を確認しましょう。


メルカリの売り上げにかかる税金の基本


1.不用品の販売で得た所得は非課税


基本的に、メルカリで家庭の不用品や日用品を売って得た所得については確定申告の必要がないとされています。

これは、メルカリで売買されることの多い「家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服などの生活に通常必要な動産」は生活用動産となり、日常で通常必要とされる動産の譲渡による所得は非課税とされるからです。

ただし、例外として課税対象になる場合もあるので下記をチェックしてください。


2.販売価格が30万円を超える高額な品やプレミア品


「ひとつの販売価格が30万円を超える貴金や宝石、美術品や骨とう品」などは課税対象となり、申告が必要となる場合があります。プレミアが付くような希少価値の高い品物についても注意しましょう。


3.営利目的で継続的に販売している転売やハンドメイド販売


営利を目的として、自身のハンドメイド作品を継続的に販売している場合や、転売をおこなった場合も申告が必要です。この場合、売り上げから経費を引いた所得に課税されます。

メルカリで確定申告が必要となる人



それでは、上記の基本をおさえたうえで、メルカリで確定申告が必要となる人の条件を確認しましょう。


会社員・パート・アルバイトの人


会社員やパート、アルバイトなど、本業で会社勤めをして収入を得ている人は、メルカリでの所得が20万円以上の場合に確定申告が必要となります。売り上げから梱包資材代や送料、取引手数料などの必要経費を引いた分が所得となります。

メルカリでの所得が20万円以上と説明しましたが、ヤフオクなどほかのフリマサイトでの所得がある人はそれも合算しての20万円となります。必要経費などは含められる範囲がわかりにくいものもあるので、困ったときは税理士への相談をするのが安心でしょう。


メルカリ以外の収入がない人


会社勤めではなく、メルカリを専業でおこなっている人や主婦、学生の場合は、年間の総所得が48万円以上の場合に確定申告が必要となります。売り上げから必要経費を差し引いた所得を、ほかのフリマサイトなどでの所得と合わせて確認しましょう。

参考:No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法


まとめ


今回は、メルカリの売り上げについて税務調査が入ることはあるのか、メルカリの売り上げで確定申告が必要になる条件について説明いたしました。要点をもう一度確認しておきましょう。


  • メルカリでの不用品販売は原則非課税
  • メルカリでも課税対象となる取引があり、その所得が20万円(主婦や学生など専業の人は48万円)を超えると確定申告が必要
  • メルカリ以外のフリマサイトなどでの所得も合算する
  • 梱包資材代、送料、販売手数料などは必要経費として売り上げから差し引ける
  • 無申告や申告の誤り、疑わしい申告内容にはメルカリでの売り上げにも税務調査が入る


家庭の不用品販売では基本的に確定申告の必要はありませんが、ひとつ30万円を超える品物や、営利目的でハンドメイド作品を継続的な販売は課税対象となる取引となります。必要経費として計上できる範囲の判断や、そもそも自分は確定申告が必要なのか、と悩む場合は、ぜひ専門家である税理士に相談してみましょう。

メルカリなど急速に発展するインターネットを介した事業分野には、国税局も専門チームを設置しその取引内容に厳しい目を向けています。無申告や疑わしい申告内容には税務調査が入ることもありますので、正しい申告はもちろん、誤りに気がついた場合は速やかな申告の訂正を行いましょう。




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