WordPressを使って自分のウェブサイトやブログを作るとき、「レンタルサーバー」の選び方は大切です。
選んだサーバーによって
- どれだけ早くページが開くか
- 見たい時にサイトが見られるか
- 不正アクセスなどから守られているか
などが変わってきます。
これらは、サイトを見に来てくれた人が「使いやすいな」「また来たいな」と思うかどうかに影響します。
Googleの検索エンジンでの表示順位にも関係してきます。
レンタルサーバー選びは、ただサーバーを借りるということではなく、
- サイトを見に来てくれる人が気持ちよく使えるようにする
- 商品を買ってもらったり、問い合わせをしてもらえるようにする
- 検索された時などに、たくさんの人に見つけてもらう
といった、サイトを作る目的を達成するための最初の一歩です。
この記事では、自分のサイトにぴったりのレンタルサーバーを選べるように、オススメのレンタルサーバーについてご紹介していきます。
この記事の目次
WordPressのレンタルサーバー選び方の最重要ポイント
WordPressを運用するために、まずは適切なレンタルサーバー選びをしていきます。
レンタルサーバーの選び方について重視すべきポイントを解説します。
パフォーマンス(表示速度・安定性)
ウェブサイトを見に来てくれた人が「サイトがすぐ開く!」と感じたり、「いつ見ても表示されるな」と思ったりすることは、とても大切です。
ページが開くのに何秒も待たされると、他のサイトに行ってしまう人が増えてしまうからです。
実際にGoogleが2018年に調べたデータがあります。
ウェブサイトのページの読み込み時間が遅くなるにつれて、訪問者がすぐにサイトから離れてしまう確率(直帰率)がどれだけ高まるかを示しています。
具体的には、
- ページの読み込み時間が1秒から3秒になるだけで、直帰する確率が32%も増加 します。
- ページの読み込み時間が1秒から5秒になると、直帰する確率が90%も増加 します。
- ページの読み込み時間が1秒から6秒になると、直帰する確率が106%も増加 します。
- ページの読み込み時間が1秒から10秒になると、直帰する確率が123%も増加 します。
またGoogleの検索エンジンも、表示が速いサイトを高く評価して、検索結果の上位に表示されやすくする傾向があります。
サイトの表示速度を測るツールでも、どのくらい速く表示されるかが比較されています。
WordPressとの相性や機能(簡単インストールなど)
レンタルサーバーを選ぶときは、サーバーがWordPressを動かすために必要なPHPやMySQLという技術を持っていて、しかもWordPressがおすすめしている「新しいバージョン」に対応しているか?が、とっても大切になります。
もし古いPHPやMySQLしか使えないサーバーだと、
「WordPressの新しい便利な機能が使えない」・「悪い人たちの攻撃からサイトを守るのが難しくなる」といった困ったことが起こる可能性があるからです。
「これから初めてWordPressでサイトを作ってみるぞ!」という人にとって、サーバーに「WordPress簡単インストール機能」があるかどうかは、サーバー選びでチェックしたいポイントです!
この機能があれば、普通ならちょっと難しい設定が必要なWordPressの設置作業を、マウスを数回クリックするだけで、WordPressの設置をおこなうことができます。
サーバーを選ぶ際は、これらの機能がきちんと備わっているかを確認しましょう。
例えば、
- 「ConoHa WING」 では、人気の有料デザインテーマをお得に手に入れられる特典あります。
- 「エックスサーバー」には、独自AIシステムがトラブルの原因を特定して、自動的にWordPressブログを復旧することができる「WordPressリカバリー機能」があります。
- 「ロリポップ!」には、たくさんの人がサイトを見に来ても表示が遅くならないようにする「ロリポップ!アクセラレータ」という機能があります。
- 「mixhost」は、複数のWordPressサイトをまとめて管理しやすい「WP Toolkit」というツールを提供していたりします。
これら機能は、サイトを立ち上げる時から、毎日の記事を書いたり更新したりする作業、そしてもし困ったことが起きた時のサポートまで、WordPress運営を楽にしてくれます。
レンタルサーバーを選ぶ時には、料金や速さだけでなく、WordPressに特化した便利機能があるかどうかにも注目してみましょう。
料金とコストパフォーマンス
レンタルサーバーの料金は、月額数百円から数千円までと幅広く、提供される機能や性能によって大きく変わります。
表示されている料金以外にも、色々な費用がかかる可能性があります。
レンタルサーバーを選ぶ際は、以下の点をまとめて比較することが大切です。
初期費用
月額料金とは別に、契約するときに初期費用がかかる場合があります。
長期契約の割引
多くのサーバーでは、1年や3年といった長期間まとめて契約すると、月々の料金が安くなる「長期割引」があります。
魅力的ですが、契約した期間の途中で解約するのが難しかったり、解約しても払ったお金が返ってこなかったりすることがあります。
契約する前に、解約の条件をしっかり確認しましょう。
独自ドメインの料金
自分の好きなアドレスを使うための費用です。
サーバーによっては「初年度無料でも2年目から有料」だったり、「契約期間中は無料」だったりと様々です。
有料オプションの有無
データのバックアップ機能やセキュリティを強化するサービスが、別料金になっていることがあります。
注意してほしいのが、「本当のコスト」についてです。
- 表示されている月額料金が、最初の期間限定のキャンペーン価格で、更新したら高くなることがあります。
- 独自ドメインも、無料なのは最初だけで、2年目からは毎年更新料がかかるのが一般的です。(中にはずっと無料のプランもあります)
- 「バックアップは安心のために必須!」と思っても、それが実は有料オプションだった、ということもあります。
レンタルサーバーを選ぶときは、目先の月額料金だけでなく、「最低限契約しなければならない期間」・「契約を更新した後の料金」・「必要な有料オプションの費用」を総合的に考えて検討しましょう。
セキュリティ対策(SSL、バックアップ、WAFなど)
WordPressは、世界中でたくさんの人がウェブサイト作成に使っているCMSです。
WordPressでサイトを作るなら、しっかりとしたセキュリティ対策が欠かせません。
そこでサイトのデータを置く「レンタルサーバー」が提供するセキュリティ機能はとても重要になります。
レンタルサーバーを選ぶ際にチェックしたい主な機能はいくつかあります。
SSL証明書(HTTPS化)
今どきのウェブサイトには絶対に必要です。
あなたのサイトのアドレスが「http」から「https」に変わります。
サイトを訪れた人のパソコンとサーバーの間でやり取りされるデータが暗号化されるので、情報が盗まれたり、途中で書き換えられたりするのを防ぎます。
サイトを見に来た人に安心感を与えるだけでなく、GoogleもHTTPSのサイトを高く評価するので、検索順位にも良い影響があります。
多くのサーバーでは、無料で使えるSSL証明書(「Let’s Encrypt」など)を提供しています。
バックアップ機能
もしサイトのデータが壊れたり、間違って消してしまったりしても、バックアップがあれば元の状態に戻せます。
サーバーが自動でバックアップを取ってくれるか、どれくらいの頻度で、どれくらいの期間保存してくれるか、簡単に元に戻せるか、そしてこれが無料か有料かを確認しましょう。
ConoHa WINGの場合は14日分のバックアップを無料で自動で取ってくれます。
WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)
これは、サイトの弱点を狙った攻撃(例えば、サイトに悪い命令を送りつけて操作しようとする攻撃)を見つけてブロックしてくれる機能です。
サーバー側の対策だけでなく、以下の対策をおこうなうことも重要です。
- WordPressの本体、テーマ、プラグインは常に最新の状態に
古いままにしておくと、そこから狙われることがあります。
アップデートのお知らせが来たら、すぐに行いましょう。
- 推測されにくい、長いパスワードを設定
IDやパスワードに誕生日などを使うのは避けましょう。
- 使っていないプラグインは削除
不要なものを置いておくと、それが原因で狙われることがあります。
使いやすさ(コントロールパネル、各種設定)
ウェブサイトを毎日運営していく上で、レンタルサーバーの「使いやすさ」はとても大切です。
これがスムーズだと、サイトの管理が楽になります。
特に大事なのが、「コントロールパネル」です。
これは、サーバーの設定を変えたり、独自のアドレス(ドメイン)を管理したり、メールアドレスを作ったりといった、サーバーに関する様々な操作を行うための「操作画面」のようなものです。
コントロールパネルにはいくつか種類があります。
世界中で使われているタイプ(cPanelやPleskなど)
「mixhost」や「カラフルボックス」などで使われています。
機能がたくさんあって色々なことができますが、初めて使う人にとっては少し難しく感じる場合もあります。
サーバー会社が独自に作ったタイプ
「ConoHa WING」や「エックスサーバー」などは独自のものを使っています。
シンプルで直感的に使えるように作られていることが多く、初心者でも迷いにくいのが特徴です。
将来性・拡張性
ウェブサイトやブログは、運営を続けていくうちに記事が増えたり、見に来てくれる人が増えたりして、どんどん大きくなっていく可能性があります。
レンタルサーバーを選ぶときは「将来、サイトが大きくなっても大丈夫か?」という視点を持つことがとても大切です。
具体的には、以下の点を確認しましょう。
- 簡単に上位のプランに変えられるか?
もし今契約しているプランでは力不足になったとき、より高性能なプランにスムーズに変更できるかを確認しましょう。
- 上位のプランにすると、何が良くなるか?
上位のプランにした時に、容量が増えたり、たくさんの人が同時に見に来ても表示が遅くならないように、サーバーがレベルアップするか?を確認しましょう。
- 下位のプランに戻せるか?
状況が変わって必要なくなったときに、上のプランから下のプランに戻せるサーバーもあります。
最初は小さな個人ブログから始めたとしても、「将来、すごくたくさんの人が見に来てくれるようになったらどうしよう?」「もっと色々な機能を追加したいな」といった可能性を考えて、サイトの成長に合わせてサーバーの力を簡単に強くできるサービスを選ぶのがおすすめです。