【初心者向け】CMSで有名なWordPressとは?


  • 自分のホームページやブログを作ってみたいけど、何から始めればいいかわからない
  • プログラミングの知識がないと難しいんでしょ?


そんな風に思っているWEB制作初心者の方も多いのではないでしょうか?

この記事で紹介するWordPress(ワードプレス)を使えば、専門知識がなくても、誰でも簡単に本格的なホームページやブログを立ち上げることができます。

この記事では、CMSとして世界中で圧倒的な人気を誇るWordPressとはなにか?について解説します。

基本的な知識から、具体的な始め方、便利な機能、さらには学習に役立つ情報源まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。


WordPressとはなにか?



WordPressとは「ホームページやブログを簡単に作れる仕組み(ソフトウェア)」のことです。

プログラミングの特別な知識がなくても、まるでブログを書くような感覚で、ホームページのページを作成したり、記事を投稿したり、デザインを変更したりすることができます。

WordPressは無料で提供されているオープンソースのソフトウェアで、PHPというプログラミング言語とMySQLというデータベースを使って動いています。

全世界のホームページの4割以上がWordPressで作られていると言われており、個人の趣味のブログから、中小企業の公式サイト、さらには大企業のメディアサイトや官公庁のホームページまで、非常に幅広い用途で活用されています。

日本国内のCMSシェアにおいては、実に82.5%を占めるほど圧倒的な支持を得ています。


CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)


WordPressを理解する上で欠かせないのが、「CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)」です。

CMSとは、その名の通り「コンテンツ(文章、画像、動画など)を管理するシステム」のことで、プログラミングやウェブデザインの専門知識がない人でも、ホームページの構築や、コンテンツの編集・追加・管理を簡単に行えるようにするシステムを指します。

ホームページを制作・更新するには、HTMLやCSS、PHPといった専門的な言語の知識が必要でした。

しかし、CMSの登場により、例えばブログ記事を更新する際も、まるでWord(ワード)のような文書作成ソフトを使う感覚で、文字を太字にしたり、画像を挿入したりといった操作が直感的に行えるようになりました。

WordPressはこのCMSの一種であり、特に「オープンソース型CMS」に分類されます。

オープンソースとは、ソフトウェアの設計図にあたるソースコードが全世界に公開されており、誰でも自由に利用、改変、再配布ができる状態を意味します。

オープンソースであることの大きなメリットは、まず無料で利用できる点です。

世界中の開発者が改良に参加しているため、機能が豊富で、カスタマイズ性が非常に高いことも特徴です。

デメリットとしては、ソースコードが公開されているが故にセキュリティ対策を自分自身で行う必要があることや、基本的に自己責任での運用となるため、問題が発生した際には自分で解決策を見つける必要がある点が挙げられます。


WordPressが支持される理由


WordPressがこれほどまでに多くの人々に支持され、利用されているのには、やはりそれだけの理由があります。


プログラミング知識不要


WordPressの最大の魅力の一つは、その圧倒的な使いやすさです。

HTMLやCSS、PHPといったホームページ制作に必要な専門的なプログラミング言語の知識がなくても、直感的な操作でホームページの管理や記事の投稿が可能です。

管理画面はシンプルで分かりやすく設計されており、まるでMicrosoft Wordのような文書作成ソフトを使う感覚で、文字の装飾をしたり、画像を挿入したり、見出しを設定したりすることができます。


豊富なテーマとプラグイン


WordPressには、「テーマ」と呼ばれるデザインテンプレートと、「プラグイン」と呼ばれる拡張機能が非常に豊富に用意されています。


  • テーマ

ホームページ全体のデザインやレイアウトを瞬時に変更できるのがテーマです。

無料のものから高機能な有料のものまで、世界中のデザイナーや開発者が作成した数えきれないほどのテーマが存在します。

これらのテーマを利用すれば、デザインの専門知識がなくても、プロが作ったような美しいホームページを簡単に手に入れることができます。


  • プラグイン

プラグインは、WordPressの基本的な機能に加えて、さまざまな機能を追加するためのツールです。

例えば、「お問い合わせフォームを設置したい」「SEO対策を強化したい」「ホームページの表示速度を上げたい」「セキュリティを高めたい」「ECサイト機能を追加したい」といった要望も、対応するプラグインをインストールし、有効化するだけで簡単に実現できます。


無料で始められる(オープンソース)


WordPressのソフトウェア自体はオープンソースであり、無料で利用することができます。

ホームページ制作を始めたいけれど、初期費用はできるだけ抑えたいという初心者にとって、これは非常に大きなメリットです。

ただし、WordPressのソフトウェアは無料ですが、作成したホームページをインターネット上に公開するためには、別途レンタルサーバーの契約費用と独自ドメインの取得・維持費用が必要になる点には注意が必要です。


WordPressのデメリットと注意点


  • セキュリティ対策の必要性

WordPressはその人気と普及率の高さゆえに、サイバー攻撃の標的になりやすいという側面があります。

WordPressを利用する際には、セキュリティ対策を自分自身で行う必要があります。

具体的には、WordPress本体、使用しているテーマやプラグインを常に最新の状態に保つ(アップデートする)、推測されにくい強力なパスワードを設定する、セキュリティ対策用のプラグインを導入する、定期的にバックアップを取るといった対策が不可欠です。


  • サーバー・ドメインの自己管理

WordPress.orgからソフトウェアをダウンロードして利用する場合(一般的に「WordPress」という場合はこちらを指します)、ホームページを公開するためのレンタルサーバーの契約や、ホームページの住所となる独自ドメインの取得・設定を自分自身で行う必要があります。

これらには費用がかかりますし、設定にはある程度の技術的な知識が伴うこともあります。


WordPressのココがすごい!主な機能と魅力


WordPressがなぜこんなにも世界中で愛用されているのか、その秘密は便利な機能と使いやすさにあります。ここでは、WordPressの主な機能と、特に初心者さんにとって嬉しいポイントをいくつかご紹介しましょう。



ダッシュボード:WordPressの司令塔


WordPressにログインすると、表示されるのが「ダッシュボード」と呼ばれる管理画面です。

新しい記事を書いたり、デザインを変更したり、さまざまな設定を行ったりと、WordPressに関わるほとんどの作業は、ここから始まります。



投稿と固定ページ:情報を発信するための2つの柱


WordPressで情報を発信する際に、「投稿」と「固定ページ」という2種類のページの機能を使います。


  • 投稿

主にブログ記事やお知らせなど、新しい情報を時系列で発信していくのに使います。

作成した「投稿」は、通常、新しいものから順番に一覧表示され、「カテゴリー」や「タグ」を使って内容ごとに分類・整理することができます。

例えば、旅行ブログなら「国内旅行」「海外旅行」といったカテゴリー分けをしたり、「温泉」「絶景」といったタグを付けたりするイメージです。


  • 固定ページ

「会社概要」「お問い合わせフォーム」「プライバシーポリシー」のように、ホームページの中で常に同じ場所に表示しておきたい、内容があまり頻繁に変わらない情報ページを作るのに適しています。

「投稿」とは違って、通常は日付順に並んだり、カテゴリーで分類されたりすることはありません。

どちらを使うか迷ったら、「新しい情報をどんどん追加していくものか(投稿)」「一度作ったらあまり変えない基本的な情報か(固定ページ)」という視点で考えるといいとおもいます。



テーマ:ホームページの「着せ替え」


「テーマ」とは、ホームページ全体のデザインやレイアウトを決めるためのテンプレートのことです。

まるで洋服を着せ替えるように、テーマを変更するだけで、専門的な知識がなくてもホームページの見た目をガラッと変えることができます。


無料のものから高機能な有料のものまで、世界中のデザイナーや開発者が作成した膨大な数のテーマが存在します。



プラグイン:ホームページに機能を追加する


「プラグイン」は、WordPressの基本的な機能に、さらに新しい機能を追加するための拡張プログラムです。

スマートフォンにアプリをインストールして機能を増やすのと同じようなイメージで、WordPressにもプラグインを導入することで、さまざまな「機能」を付与できます。


  • お問い合わせフォームを簡単に設置できるプラグイン
  • セキュリティを強化するプラグイン
  • ギャラリー機能を追加するプラグイン
  • SEO対策を助けるプラグイン


など、本当に多種多様なプラグインが用意されています。



カテゴリーとタグ:情報を整理整頓


ホームページに記事が増えてくると、情報がごちゃごちゃして見つけにくくなってしまうことがあります。そんな時に役立つのが「カテゴリー」と「タグ」です。


上手に使うことで、訪問者は興味のある情報を見つけやすくなり、ホームページ全体の使いやすさが向上します。


  • カテゴリー

記事を大きなテーマやジャンルで分類するためのものです。例えば、料理ブログなら「和食」「洋食」「中華」のように、本棚のジャンル分けのようなイメージです。記事は通常、どれか一つの主要なカテゴリーに属します。


  • タグ

カテゴリーよりもさらに細かく、記事の内容を表すキーワードを設定するものです。

例えば、「和食」カテゴリーの中の「簡単レシピ」「時短」「お弁当向け」といったキーワードがタグにあたります。一つの記事に複数のタグを付けることができます。



「メニュー」と「ウィジェット」でサイトを使いやすく


  • メニュー

ホームページの主要なページへのリンク設置です。

通常、サイトの上部(ヘッダー)や下部(フッター)に設置され、「ホーム」「会社概要」「サービス一覧」「ブログ」「お問い合わせ」といったリンクが並びます。

これにより、訪問者はサイト内のどこにいても、目的のページへ簡単に移動できます。


  • ウィジェット

ホームページのサイドバー(記事本文の横のスペースなど)やフッターといった特定のエリアに、小さな機能部品を配置できます。

例えば、「最新の投稿一覧」「人気の記事ランキング」「検索窓」「カレンダー」「著者のプロフィール」などを表示させることができます。

これらを活用することで、メインのコンテンツ以外の場所でも、訪問者に役立つ情報を提供したり、サイト内を回遊しやすくしたりできます。



WordPressの基本用語


WordPressの基本用語について説明します。

WordPressの用語はを操作していく中で自然と覚えていくものですので、最初からすべてを暗記する必要はありません。

「こんなものがあるんだな」と知っておくだけでも、今後の学習がスムーズになります。


用語説明
WordPressホームページやブログを簡単に作成・管理できる無料のソフトウェア
CMS専門知識なしでホームページのコンテンツを管理できるシステム
ダッシュボードWordPressの管理画面。ここからサイト全体の設定や記事作成を行う
テーマホームページ全体のデザインや見た目を決めるテンプレート
プラグインWordPressに新しい機能を追加するための拡張プログラム
投稿ブログ記事やお知らせなど、新しい情報を発信するためのページ
カテゴリー会社概要やお問い合わせなど、常に表示しておきたい情報ページ
タグ投稿記事を大きなテーマで分類するためのもの
メニューサイト内の主要ページへの案内リンク集。道案内の役割
ウィジェットサイドバーなどに「最新記事一覧」などの部品を追加できる機能



「WordPress.org」 と「WordPress.com」の違い


WordPressについて勉強を始めると、「WordPress.org」と「WordPress.com」という似た単語があることに気が付くとおもいます。

名前は似ていますが、これらは異なるサービスを提供しており、初めての方には紛らわしく感じるかもしれません。

どちらも「WordPress」という名前を共有していますが、実際にはサービスの形態や使い方に大きな違いがあります。

サービスの提供方法や利用できる自由度という点で、両者には重要な違いが存在します。


WordPress.org:主にソフトウェアとしてのWordPress


一般的に「WordPressでサイトを作る」と言う場合、多くはこちらの「WordPress.org」から提供される無料のソフトウェア本体を指します。

このソフトウェアを、自分で用意したホームページの置き場所(専門用語で「レンタルサーバー」などと言います)に設置して利用する形になります。

この方法の最大のメリットは、自由度が非常に高いことです。

デザインを決める「テーマ」や、機能を追加する「プラグイン」を、世界中で公開されている膨大な選択肢の中からほぼ無制限に選び、細かくカスタマイズすることができます。


WordPress.com:サービスとしてのWordPress


一方、「WordPress.com」は、このWordPressソフトウェアを利用したホームページ作成「サービス」の一つです。

こちらは、難しい設定などを自分でする必要がなく、会員登録するだけで、すぐにWordPressを使ったブログやサイトを始めることができます。

手軽に始められる反面、特に無料プランや低価格のプランでは、使えるテーマやプラグインの種類に制限があったり、自分だけのURL(独自ドメイン)が使えなかったり、サイトにWordPress.com側の広告が表示されたりすることがあります。

より多くの機能や自由度を求めると、有料プランへのアップグレードが必要になる場合があります。

今回の記事で主に解説しているのは「ソフトウェアとしてのWordPress」です。


WordPressを使うメリットまとめ


ここまで見てきたように、WordPressにはたくさんの魅力があります。初心者さんにとって特に嬉しい、主なメリットをまとめてみましょう。


基本無料(オープンソース)で始められる


WordPressのソフトウェア自体は、誰でも無料でダウンロードして利用することができます(これを「オープンソース」と言います)。

ホームページを作りたいけれど、最初からあまり費用はかけられない…という初心者の方にとっては、これはとても大きなメリットです。

もちろん、本格的に運営していくためには、ホームページを置く場所(レンタルサーバー)の費用などが別途必要になる場合がありますが、WordPressそのものの利用料はかかりません。


カスタマイズ性が高い


「テーマ」を使えば、ホームページ全体のデザインを簡単に着せ替えられますし、「プラグイン」を使えば、お問い合わせフォームやSEO対策機能など、必要な機能を後から自由に追加できます。

これにより、プログラミングの知識があまりなくても、自分のイメージに近い、オリジナリティあふれるホームページを作りやすいのが特徴です。


情報が豊富


WordPressは世界中で広く利用されているため、使い方やトラブル解決方法に関する情報がインターネット上に豊富に存在します。

日本語の解説ブログや公式サポートフォーラムも充実しており、初心者でも必要な情報を見つけやすい環境です。この情報量の多さはWordPressがオープンソースであることと関係しています。

世界中の開発者がWordPress本体の開発や便利なテーマ・プラグインの作成に参加することで、ユーザー数が増加し、情報交換がさらに活発になっています。

日本でも「WordCamp」というイベントが定期的に開催されるなど、ユーザーコミュニティが活発であることも、WordPressを安心して使える大きな魅力です。


【さいごに】WordPressでホームページ制作の一歩を踏み出そう!


WordPressについて、その魅力や基本機能を紹介してきました。

WordPressはあなたの「こんなウェブサイトを作りたい」「こんな情報を発信したい」という願いを実現するための、強力なツールです。

この記事があなたのウェブサイト作りの一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

最初は専門用語が多く難しく感じるかもしれませんが、実際にWordPressを使って記事を書いたりデザインを変更したりする中で、その便利さと楽しさを実感できるようになるでしょう

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